6/19/16

who you are




今日は買い出しのために
すごく久しぶりに土曜の新宿に行ってきました。

すんごい人でした〜!
人人人…
緊張しないためのおまじないみたいになってますが
もう日本人だけでなく観光客も沢山居て
何も知らない人が来たら

「この街は今日お祭りかなんかあるのかな?」

と思いそうなぐらい居ました。
次回は絶対平日に行こう…(決意


で、さらに十数年ぶりに世界堂に行ってきました。

知らない人の為にご説明すると
世界堂は大きな画材屋さんです。
御苑近くにあります。


文具売り場の1階でウロウロとお目当ての
30°カッターの替え刃を探していたのですが
カッター売り場にありません。

店員さんに訊くと
「2階にあります」
とのこと。

あれ? と思いながら2階に上がります。
上がりながら

「あ、そうだよね、製図用具は2階だったよね。
 うわ〜!すっかり忘れてる私!!!」

と思い出してきました。
2階に上がると大量の紙、製図用具…。
3階に上がると大量の絵の具、カンバス、石膏像…。

ふと襲ってきた画材の匂いに
胸がきゅうっと締め付けられました。

美大時代に何度も来たのに…。

並んでいる紙や絵の具を見ているだけでワクワクしたあの時代。

「次の課題は何かな!?」
「何を作れるのかな??」
「どう表現してどうプレゼンしようかな?」

本当に毎日、この3つで頭が一杯だった4年間。
振り返ると、合コンとか一切無い美大の世界は

表現 表現 表現

それがすべてだった。

実家通いの私はバイトもほとんどしていなかったし
長い夏休みや春休みも、ヨーロッパに行く時以外は
アート、映画、文学、博物学だけが、私の世界を創っていた。


ちょうど数日前
朝とあるカフェに入ったら
隣の席の女性が突然私の名前を呼んだ。

びっくりしてぼんやり彼女を見ていたら
大学時代の同級生だった。
自分たちの学生時代をとめどもなく思い出して
どれだけ私達は幸せだったんだろう、と語り合った。


それからずっと、私の中に
大学時代の、表現することがたまらなく好きだった私が蘇ってきて
今日、世界堂でまた、その自分と再会した。


道具も揃ったし、俗×スピの名札作るぞ〜♬


私は、美大に行ったことが、自分の人生を大きく変えたと思っている。

以前、仕事で他の大学を回ったことがあったが
普通の大学には「大学生協」なるものがあった。
生活用品が安く売っている。
中にはオムツまであってびっくりした。
学生結婚している人もいるからかな。

それに引き換え
美大には「大学生協」なんて無かった。
代わりに「画材屋」がある。
しかも、全然安くない。
大学内にあるからって安かったりしないのだ。
てか、むしろ何もかも高い。世界堂の方がずっと安い。笑
オムツなんて無くて、膠(にかわ。溶かして岩絵の具と混ぜて絵の具を作る。
日本画はその絵の具で描く。)や作業着が売ってたりする。笑

正直、美大生に学生結婚なんて無理だ。
お金が無いのもそうだけど
とにかくすべての人の関心は自分にある。

自分と向き合い、人間としての歓びや哀しみを
どう見るか、どう表現するか。

さらに大事なことは
「人と同じであってはいけない」ということ。

ある意味他人と比べまくっているんだけど
それは他人を見て自分の位置を知り、軌道修正し
進む道を常にレーダーのように模索するためだ。

今思うと、
すべての人の作品が、みんな全然違っていた。

「何かあの人のとあの人の、似ているな」

なんてことは無かった。

これは当たり前だよね。
だってみんな違う人間なんだから。

でも、みんな毎日一緒に居るし
仲良しグループだって何となく雰囲気が似ていた。
これはどの社会とも一緒。

だけど作品は違った。
みんな、誰の助言も、アドバイスも求めず
むしろ常に自分の世界に還って作っていた。

そして誰も、人の作品を批判しなかった。

自分の内側から物を創ることの楽しさも
自分の至らなさを見せつけられる辛さも
上には上が居るという現実も

ちっぽけな自分が
ひたむきに創ってきた自分の世界を
ちっぽけなりに人に伝えようとしている。

それをお互いが十分すぎるほど知っていた。



あれは本当に、得難い4年間だった。
正確に言うと、予備校に通った高3の時期を含めて5年間。

あれが私の礎となった。

だから、表現することの大切さを身に染みて分かっているつもり。


でもねー!
日本って、教えられてきたイイコの基準値が偏っていたから
表現することが得意じゃ無い、って人が多いと思うのです。

今はSNSやネットもあって、どんどん表現しやすくなっているんだけど
まだ「誰かと同じ」でないといけないと思っている人や
「誰かからの反応」が必要だと思っている人が多いと感じる。

ちなみに、今回は美大の話でしたが
欧米の大学のほとんどがこういう風に出来ていて
専攻したことを真面目に突き詰めていかないと卒業出来ない。
私は、全ての大学、専門学校がこうだったらいいなと思う。

勉強や大学を出ることが大事、というより
ひとつのことを突き詰めていくことで
壁にぶつかったり、投げ出したくなったりして
その都度、

じゃあどうしたい?
本当はどうしていきたい?

を自分の中で繰り返していくことこそが大事なんだと思う。



私が子供の頃からずっと感じているのは

「世界観」の大切さ。

これがあれば、何があっても大丈夫なの。

別にアーティストみたいな世界観を持つべきというのではなくて


自分が

何を好きで
何をしたら楽しくて
何をしていたら気分が良くて
何を見たら感動して
何を聴いたらリラックスできて
何を食べたら幸せで

そして

どんな人と居たいか
どんな場所に行きたいか
どんなことにワクワクするか

そういったことをハッキリ分かって
それをただ実行していく。

すると私達は

「自分らしく」在れるのです。

これらは「ワクワクすること」とよく表現されるけれど
私はこれこそが「世界観」の正体だと思っている。

そしてそれが「あなたそのもの」の答え。


自分にまっすぐに生きていこう。
こんなに素晴らしい世界なんだもの。




【告知】

★おしらせ★
終了後に丸の内(予定)で懇親会をやることが追加決定しました。
参加ご希望の方は6/25までにお申し込み戴き
備考欄に「懇親会参加希望」とご記入下さい。


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