2/10/15

タペストリー





有休消化の1日目。
用事があるときしか休みを取らなかったので
久しぶりの、何も無い平日。

今日は新潟に住むマイラブフレンド・ようたんの誕生日。
いつもは当日にプレゼントを届けていたけれど
今年は仕事の終わりでバタバタしていたから
当日に探しに行くことになっちゃったのです。

で、私もようたんも大好きなお店に行きました。
最近、この辺りは休日に人が溢れすぎて、足が遠のいていたのだけれど
やっぱり平日に来ると、以前のように人がまばらで落ち着く。

お店に入ると、本当に久しぶりのお店のオーナーが
いつも通り、穏やかな声で挨拶をしてくれた。
既に、生後一ヶ月の赤ちゃんを連れたご近所のご夫婦と話し込んでいて
いつものその光景がやけに落ち着く。

オーナーさんの歳は私の少し上で、
なんと私の大学の、同じ学部の先輩だったことが、以前発覚した。
発覚したのも、不思議なもので、
ある日お店で売られていた小さな不思議な形の石のオブジェに
やけに見覚えがあるので、じぃっと見入っていた時のことだ。
「このオブジェの作り方を、私は何故知っているのだろう…。」と。
するとオーナーが私の後ろに来て、作家さんの名前を言った。
ああやっぱり!私、このオブジェの作り方、ご本人から聞いたんだ。

それは22歳の時、友人と共同制作した作品が、
青山のギャラリーで優秀作品10点に選ばれ
その10人展に参加した時だった。
彼はその小さなオブジェを、幅の狭い細い棚に点々と並べていた。
話してみると、なんと私の大学の後輩だと発覚して、
すごく嬉しそうな顔で話してくれたことを覚えている。
何度かDMをくれたが、いつも気がつくと行けないタイミングになってしまって
引っ越しを重ねる内に、DMは来なくなった。
後悔していたし、申し訳ないと思っていたが、こちらは連絡先を失くしてしまった。

何より驚いたのは、
当時「このオブジェを作って食べていくわけじゃないだろう」と思っていた。
それが10年程過ぎた頃に、同じオブジェを作っている彼を発見した。
胸があつくなったし、本当にかっこいいと思った。

そんな不思議なご縁を話すと、何とオーナーも同じ大学だったのだ。
しかも同じ学部で、同じ科で、同じ先生に教わっていた。
そんな話を、今日も繰り返していたら、なんと更なる事実が沢山出てきた。

・私の友人(大学は全く関係ない)の兄の奥様と一緒に仕事をしていた。
・私の予備校時代の先生と古くからの友人だった。
・私の前々職の知人と飲み友達だった。

なんだなんだ!? お互い笑ってしまった。
実はオーナーさんとは、更に共通の知人が一人居る。
本当にびっくりしながら、お店を後にした。

道を歩きながら、以前、姉から薦められて読んだ 『喜びから人生を生きる!』という本の
「宇宙は壮大な一枚のタペストリー」という下りを思い出していた。
著者であるアニータさんは、末期癌で危篤に陥り、臨死体験をする。
これが、そんじょそこらの臨死体験では無いのだ。
彼女は、宇宙の真の姿を目の当たりにすることになる。
そこには、全ての人類の人生の縦糸と横糸で、完璧なタペストリーが織られていた。
私はその下りを読んだ時、例えようも無い歓びと感動で、涙ぐんでしまったほどだった。
そんな美しい織り目を、今日はほんの少しだけ垣間見られた気がして、幸福に包まれた。

さて、タペストリーのお話はひとまずここでおしまい。
お店で見つけた素敵な逸品は、また次回に。

読んで下さってありがとう!

あづさ


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